※パライバトルマリンは宝石名ではなく通称です


<パライバトルマリンの発見>

1987年ブラジル・パライバ州で発見された鮮烈なネオンブルーが特徴のトルマリンが『パライバトルマリン』です。
市場で見るどの宝石にも似ていないその強烈なネオンブルーは世界の宝石業界に衝撃を与えました。2000年以降、高品質なカラーストーンの需要が高かった日本でも、またたく間にこの新しい宝石が認知されていきました。

<パライバ州以外の”パライバ”トルマリン>
ブラジルではパライバ州とは地続きのリオグラデ・ド・ノルデ州の鉱山で、1990年代前半〜半ばに採掘量は少ないもののパライバトルマリンの特徴である銅とマンガンを含んだトルマリンを産出していました。
また2000年代に入るとアフリカ大陸でもナイジェリアやモザンビークから同じく銅を含有したトルマリンが発見されており、ブルーグリーンや淡いブルー、エメラルドグリーン等様々な色調のものが産出しています。ブラジル産のものに比べると銅の含有量が少ないため、ブルーの鮮やかさが多少低くなるのが特徴と言えます。

ブラジル・パライバ州で発見された『パライバトルマリン』ですが、近年では蛍光X線分析装置により銅とマンガンの含有が認められるブルー〜グリーンのトルマリンについては、産地を問わずパライバトルマリンと呼ばれるようになりました。

ただし現在のところ、グリーンのものは銅とマンガンの含有が認められるものであっても、鑑別機関によってはパライバトルマリンと呼ばれないことがあります。
 



<世界を魅了し続けるパライバカラーの魅力と希少性>

華々しく宝石市場にデビューしたパライバトルマリンは、トルマリンの中でも珍重される赤色のルベライトやグリーンのクロムトルマリンも比較にならないほど価格が付いたと言われています。1989年初めてのツーソンショーに出展された時は、初日に1カラットあたり80ドルであったものが、最終日には2,000ドルまで上がり、90年代以降も需要はますます上がるばかりで、10,000〜20,000ドル以上にも跳ね上がったほどでした。

パライバトルマリンは他の多くのトルマリン同様エルバイトという種類ですが、その存在が“普通ではない”と言われる理由の一つは、他のトルマリンでは色の原因にはならない「銅」がパライバトルマリンにおいてはあの鮮烈なネオンブルーのもとになっているということです。

グリーンや淡いブルーなど様々な色のバリエーションがある中でも、特に青がはっきりとした鮮やかなネオンブルーのパライバトルマリンは、今となっては希少性は増すばかりで世界的に高い人気を誇ります。

ブラジル産のパライバトルマリンが安定的に採掘されていたのは今から25〜30年も前の90年代のことで、今では鉱床はほぼ枯渇に近い状況といっても間違いではないでしょう。限られた採掘地からごくわずかしか産出しないパライバトルマリンは、1カラット以上のものにお目にかかれる機会が非常に少ないことは言うまでもないですが、この宝石においては大きさよりもむしろその色が一般的な価値基準を決める上で最重要とされています。
とはいえ人それぞれお好みがあること、そして今後新たな鉱床が見つかるなどという奇跡が起きない限り、益々希少な存在になってしまうことが明らかなパライバトルマリン。
ご自身が気に入ったピースに出会った時、お手にされることをお勧めします。
 


パライバトルマリンの商品ページ

 

 
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